新しい問題

国やNGOの取り組み
恵まれない子ども達を保護するために、都市には孤児院が多数設置されました。現在、政府系と民間NGOをあわせてモンゴルに孤児院は50程度あると言われています。ウランバートルにある子ども住所確定センターは日常的にマンホールや路上を見回り、子ども達を保護する活動を行っています。保護された子どもは2週間〜1ヶ月センターで身元調査を行われ、身寄りのある子どもは親元へ、身寄りのない子どもは孤児院へと連れて行かれます。モンゴル第二の都市ダルハン市では、マンホールに蓋をつけ南京錠をかける取り組みを行っています。
以上のように、国をあげて子ども達を保護する取り組みを行っており、10年前には数千人いたといわれているマンホールチルドレンは、数百人にまで減りました。

新型マンホールチルドレン
それでもマンホールで暮らしている子ども達がいなくなることはありません。最近、住所確定センターには馴染みの顔が増えました。孤児院に行っても、集団生活に馴染めなかったり、孤児院の規律に従えなかったりして、孤児院よりも路上での暮らしを選ぶ子ども達がでてきたのです。

マンホールアダルト
また、最近では、マンホールに家族連れや青年達が住む姿が目立つようになってきました。
以前、家をもてない家庭は、マンションの地下にある配電線室や管理人室に暮らしていました。しかし、貧困層が増え、マンションの地下にさえ住めなくなった家族がマンホールで暮らすようになってきたのです。

自立の問題
最近の法改正により、18歳以上は孤児院に住んではいけないことになりました。
日本と異なり、労働需要の絶対数が少ないモンゴルでは、高卒で働ける機会は非常に限られています。 レストランやスーパーで働くにも競争があります。そして、就職には高度の専門性が必要とされます。
孤児院運営の都合上、行き場がなくても卒業させる所が殆どですが、 その結果マンホールでの生活に逆戻りしてしまって貧困から抜け出せなくなったり、女性の場合だと性犯罪に巻き込まれたりすることもあります。また、運よく職につき、家庭ができたとしても、低賃金のため子どもを養えないという人も多いのです。
結果、子どもを孤児院に預けたり、あるいは子どもがマンホールでの生活を余儀なくされる場合もあります。
マンホールから出た子ども達が再び元の生活に戻り、
貧困のサイクル(下図参照)から脱却できなくなることがあるのです。

貧困のサイクル