照屋より皆さまへ 10年間の感謝を込めて

2016年3月31日(木) |カテゴリー:

NGOユイマールを応援してくださっている全ての皆さまへ

代表の照屋朋子です。
NGOユイマールの代表として、皆さまにご挨拶することも、これが最後となりました。
最後までユイマールを応援してくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。

活動終了を公に発表して以来、様々な反響を頂きました。
批判的な意見はほとんどなく、
最も多く頂いた言葉が「おめでとう」という祝福の言葉でした。

「NGO・NPOは課題解決のために組織される。
組織が解散するということは課題が解決された証。
だから、目標達成おめでとう。」

活動中は、楽しいことも困難なこともありましたが、
結果として、私たちは多くの方のご支援のもと、NGO設立時に目標として掲げていた、
「太陽の子ども達」の自立を叶えることができました。

倒産寸前だった孤児院の再建に貢献し、モンゴルと日本を繋ぐ架け橋となり、
総計68人の大学進学を応援することができ、
後継の団体に全ての支援方法を引き継ぐことができました。

また、ドンボスコ孤児院の孤児院存続と、
国立孤児院での自立支援プログラムの立ち上げにも貢献することもできました。

この子ども達への支援の結果こそが全てなのだ、と感じています。

「1人の力は微力だけれども、無力ではない。」

そのことを皆さまは気付かせてくださいました。

約30,000名の方々に、
寄付者、ボランティア、ホストファミリー、講演やコンサートの観客として
ユイマールに関わっていただきました。
皆さまの力が結集して、
この様な成果をあげることができたのだと、心より感謝しております。

2016年3月末をもちまして、NGOユイマールの活動は終了しますが、
私たちはより大きな視点で世界に、子どもたちに貢献するために、
いったん「モンゴル」「孤児」という枠をこえて、広い視点で学び続けていくつもりです。

2007年の設立以来10年間、
みなさまから多大なご支援、ご協力を賜りましたことに、
重ねて、心からの感謝を申し上げます。

また近い将来、世界のどこかで、
皆さまとお会いできることを心より願っております。

2016年3月31日
NGOユイマール
代表 照屋朋子

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ユイマール活動終了に際して

|カテゴリー:

こんにちは。
NGOユイマール事務局の宮坂です。

NGOユイマール最終日となりました。
これまでご支援をいただいた皆さま、誠にありがとうございました。

ユイマール活動に際して、モンゴル国立孤児院のボルマー所長とソガラー君、
支援者の安渕聖司さま、磯井美葉さまから寄せられましたメッセージについてご紹介いたします。

素晴らしい孤児院と連携ができたこと、
あたたかい支援者の方に支えていただいて
これまで活動ができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

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モンゴル国立孤児院
所長 バットルジ・ボルマー氏

ボルマー所長

ユイマールと共に2年間活動したことで、孤児の自立支援の重要さに改めて気付かされました。私がこの孤児院の所長に就任した当時は、使える楽器は2つしかなく、それも大変古いものでした。それを買い替えてもらっただけでなく、音楽の講師も雇ってもらい、子ども達は「努力すれば上達する」という成功体験を得ることができました。また、子ども達の姿勢が変わっただけでなく、職員の間でも意識の変化が起きました。ユイマールの支援により、職員会議を実施し、経営者層と職員全員によって、孤児院の経営を考え、目標を設定しなおしました。これまでの所長トップダウン形式の意思決定から、職員全員が同じ目標を持ち自主的に動く体制へ、目標も子ども達の将来を見据えた上で、「自立」へと変化しました。
私自身も、これまでのユイマールとの成果をもとに、「孤児の自立」に関する論文を執筆しました。この論文をもとに、今は自立に向けたマニュアル作りを始めています。すぐに大きいことを始めるのは難しいですが、徐々に大きくしていき、今後はモンゴル全土に自立の輪を広げていきたいと考えています。
ユイマールによって撒かれた種をこれからは自分達の手で育て、孤児院一丸となって子ども達の自立に向けて励んでいくつもりです。ユイマールの関係者の皆さん、日本の皆さん、ご支援誠にありがとうございました。

モンゴル国立孤児院 
子ども会 会長 ソガラー君

ソガラー君

ユイマールに支援をしてもらった2年間、私達にもたくさんの学びがありました。私は今、孤児院の仲間5人で馬頭琴バンドを作って活動をしています。先日、テレビ番組のスター発掘オーディションに参加しました。これは、来日コンサートが中止になった際に、新たな目標として掲げて、参加したものです。目標を常に持ち続け、努力することは、新しいチャンスを掴み取ることに繋がるのだと感じました。
私は、昨年からこの孤児院の子ども会長になりました。児童会議を定期的に開き、自分達の話し合いによって、この施設の運営について決めるようになりました。これは、ユイマールのプログラムである子ども会議やメンタリングを参考に自分達で始めたものです。ユイマールが教えてくれた自立への方法です。ユイマールの活動終了は、より多くの子ども達を支援するための決断だと信じています。後輩世代のために、挑戦を続ける皆さんを心から応援しています。

安渕 聖司さま
日本GE合同会社
代表職務執行者社長兼CEO

安渕さまお写真

NGOユイマールの活動終了の話を聞いたとき、私の頭には2つのことが浮かびました。残念という気持ちはあまりなく、2つともポジティブな、前向きな思いでした。
一つはユイマールが、多くのスタッフや協力者に恵まれ、多くの人を動かし、支援の輪を広げ、「太陽の子ども達」の自立支援を達成してくれたという、誇らしくも嬉しい思いです。照屋さんのメッセージの中にも「設立当初、目標に掲げていた孤児院「太陽の子ども達」の自立が実現したこと」と明確に記載されており、これを言い切れるようになったのは素晴らしいことだと思いました。ユイマールに関わったすべての人が誇りに思って良いことです。その道のりは決して平たんではなかったと思いますが、一つの目標は達成し、次に進むために、新しい挑戦の旅に出ると聞き、なんだか私もわくわくして来ました。

二つ目は、照屋さんの視点がかなり広がり、より広い意味での社会を見て、様々な解決策を探ろうというアプローチの進化です。モンゴルでの成功要因や、問題点から、きっと、次の「変革のセオリー」が見つかり、より大きな社会的インパクトを出せるような活動が出来るのではないかという期待感です。照屋さんのメッセージにある、「現在の団体の形に限らない多様なアプローチが考えられること」こそ、新しい活動への鍵だと思います。

私も、2012年の社会イノベーター公志園で照屋さんのプレゼンテーションを聞いたとき、すごいことに取り組んでいる人がいるのだなと感心し、その後、少しづつ企業経営者の視点からの助言や相談や寄付という形で支援して来ましたが、一つのステージを完了し、そこにしっかり幕を引き、段階を上げ、角度を変え、より大きな、新しいチャレンジに向かう照屋さんを、これからも心から応援したいと思います。

磯井美葉さま
弁護士、JICAアドバイザー

磯井さまお写真

「発展途上国を制度から変えるために、私も法整備支援をやりたい」と、当時モンゴルの法務内務省に赴任していた私に会いに来てくれた大学生が照屋朋子さんでした。私自身、自分の仕事がどこまで人々の本当の生活に役立っているか、自問していた頃でした(今でも時々自問しています)。その頃の朋子さんは、モンゴルに支援してくれている、がむしゃらなパワーのかわいい後輩という感じでした。
その後、NGOを立ち上げたと報告を受け、私も会員として応援するようになりました。
「太陽の子ども達」来日コンサートで、朋子さんの講演を聞いて、目が開く思いをしました。音楽の上達を通じて、達成感や自己肯定感を感じることの大切さ。日本でホームステイをして、家族のようなつながりに出会うことの大きさ。「この人は、いわば雪崩に巻き込まれるように孤児院を支援しながら、子どもたち一人一人の人生を確実に変えている。」と思いました。それは、50人なら50個の、世界を変えたことでもあります。
私の実家でも、「太陽の子ども達」のウンダルマーがホームステイする機会を頂きました。勉強をがんばって、電力会社に就職して、本当にえらいと感じました。彼女がこれからもっと、自分でいろいろなことを選んでいけると思うと、自分のことのように晴れ晴れとした気持ちになりました。
ユイマールのコンサートをもっと見たい、応援を続けたい、と思っていましたので、残念な気持ちも感じています。しかし、朋子さんと、ユイマールの人たちは、ユイマールという組織体にこだわらずとも、これからも世界のあちこちで素敵な変化を起こしていく人たちだと信じています。今まで、ありがとうございました。私も私にできることをしていきます。

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この他にも、多くの支援者の方々から心温まる素敵なメッセージを頂戴いたしました。
たくさんのメッセージをくださいましたみなさま、誠にありがとうございました。

ユイマールの最後に、私からもご挨拶をさせてください。

私は、学生の頃よりユイマールで活動を始め、丸5年になります。
事務局で、広報と総務を担当しておりましたので、支援者の皆さまとやり取りをさせていただく機会がたくさんございました。

コンサートの特集を会報誌に作成した際に、支援者の方から
「自分の家にホームステイした子の記事を毎日のように嬉しく読み、モンゴルにいるその子をおもい続けています」
というあたたかいメールをいただいたことがございました。

その支援者さまとお会いした事はありませんでしたが、
会報誌を通して、支援者さまとコミュニケーションを図れていることが嬉しく、
この言葉を励みに、支援者の皆さまの心に届く広報物をつくろうと常に意識して参りました。

これまで多くの困難もございましたが、子ども達の笑顔と支援者の皆さまからのあたたかい気持ちに支えられ、
活動を続けることができたと心より感謝しております。

これまで出会った支援者の皆さま、夢に向かって努力する子ども達や孤児院の先生方の一人一人の思いを、
胸に抱き、自分自身の道を一歩踏み出していきます。

これまで、長きに渡りご支援を頂きました皆様に心からの感謝を申し上げます。
誠にありがとうございました。

宮坂菜美

太陽のコンサート前にオヒノー(左)と

太陽のコンサート前にオヒノー(左)と

孤児院「太陽の子ども達」にて

孤児院「太陽の子ども達」にて

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モンゴル国立孤児院独自の発展について

2016年3月30日(水) |カテゴリー:

みなさま、こんにちは。
NGOユイマールスタッフの宮坂です。

NGOユイマールとして活動するのも、わずかとなりました。

本日は、皆さまに、2014年2月から支援をして参りました
モンゴル国立孤児院での独自の発展についてご紹介いたします。

ユイマールではモンゴル国立孤児院向けに、4つのプログラムを通して自立支援を行いました。
支援の詳細はこちらをご覧ください。

その後、モンゴル国立孤児院では、ユイマールの支援活動を独自に発展させ、下記の成果をあげるに至りました。

1. 子どもの諦め癖を努力癖へ
———2か国から海外コンサートに招待

ブリアート共和国にて

来日コンサート中止後も、先生の声がけにより子ども達は諦めずに音楽の特訓を続けました。先生方は「諦めなければ、チャンスは必ずめぐってくる。努力を続ければ、そのチャンスをつかむことが出来る」と子どもたちを奮い立たせました。
その結果、ロシアとブリヤート共和国の2カ国でコンサートに招待されたのです。コンサートには、来日予定メンバーだった16人に加えて、音楽プログラムを受講している4人が出演。ブリヤート共和国の孤児院の子ども達とも繋がりができ、友好孤児院としての関係を結んだとのことです。諦めずに練習を続けることで新しいチャンスを掴む体験をしました。子どもたちはモンゴルの大使館からも招待されコンサートを披露するなど、活躍の幅をモンゴル全土、海外へとひろげています。

———モンゴルのオーディション番組で決勝進出
アビアスラックモンゴル

ユイマールによる来日コンサート中止決定後、音楽プログラムを受けていた男の子達5人は、自分たちで馬頭琴バンドを組みました。そして、モンゴルのスター発掘オーディション「アビアスラックモンゴル」に応募・出場し、決勝まで駒を進めました。これまでモンゴル国立孤児院の中で、子ども達が自主的にバンドを結成した事例はありませんでした。子ども達が自ら新しい目標を立て、実行に移した初の事例となりました。残念ながら、オーディションで優勝は逃しましたが、テレビで演奏を披露するなど、目覚ましい活躍をみせています。

2.先生たちの変化、他へのひろがり
———モンゴル初の「孤児の自立」に関する論文と「子どもの自立ガイドブック」作成

自立に関する論文

ボルマー所長は、ユイマールとの2年間の協同を基に、モンゴルで初めての「孤児の自立」に関する論文を執筆、発表されました。所長になる前、孤児院卒業生に会えるだけ会ったところ、刑務所に入っている人、定職がないといった自立ができていない人が殆どだったといいます。その課題意識をもとに、ユイマールと共に自立支援プログラムを展開した結果、自立で大切なことは、子ども達が自分で夢を設定し努力する力、自己肯定感などの13項目ということが分かり、それを論文にまとめられました。更に、論文から派生して、孤児院職員向けの「子ども達の自立のためのガイドブック」を作り、モンゴル全土の孤児院に向けて自立へのノウハウをまとめました。

———子ども達の自主性を重んじる体制へ
国立孤児院女の子の部屋

当初、先生達は子ども達に対して、こと細かに指示を出す方法で指導を行っておりました。しかし、ユイマールの先生達向けワークショップ「子どもたちの自立のための指導方法」の後、子ども達の自主性に任せる指導方法に変化したそうです。
家事や孤児院での過ごし方について子ども達の自主性を重んじた結果、子ども達が自ら動くようになり、先生達の仕事の負担も減ったといいます。また、寄付をいただいた際にも、子ども委員会にその使途を決めてもらうなど、子ども達の意見を尊重するようになったそうです。

———意思決定の変化、孤児院の目標が変化
子ども達とブレスト

当初、孤児院では、所長が全ての意思決定を行い、トップダウンで先生たちにおろしていく体制でした。トップダウン方式の時には、先生方が受け身になり、所長が1人1人を呼んで事細かに指示をする必要がありました。
子ども達を自立へ導くためには、職員全員が同じ目標を持ち、自主的に働くことが必要だと、ユイマールの支援により、職員会議を主催し、経営者層と職員全員によって、孤児院の経営を考え、目標を設定しなおしました。結果、孤児院の先生たちの目標が「子ども達の自立」に変わりました。
孤児院では、更に、独自で職員会議を開き、目標を細分化し、先生が親の代わりを務められるような体制にするべく、先生たちが自主的に動き始めているそうです。

3.モンゴル政府からの自立支援プログラムへの助成が決定
———2016年度より音楽教師を倍の8人に

草原で演奏

子ども達の目覚ましい活躍と、自立支援の重要性から、モンゴル政府が国立孤児院の自立支援プログラムを支援することが決定しました。ユイマールが雇っていた4人の音楽教師の給与も全額助成されることになりました。更に、音楽プログラムを充実させるべく、洋楽器のクラスも設けることになり、新たに4人の音楽教師を孤児院で雇用できることになりました。

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国際協力には、「魚をとってあげるのではなく、釣りの仕方を教える」という言葉があります。

支援終了のご報告に、代表照屋とモンゴルへ渡航した際、ボルマー所長からは
「ユイマールは種をまいてくれた。本当にありがとう。」
「これからは私たちで自立支援をやっていけるから安心してください。」
と何度も、感謝の言葉をいただきました。

ユイマールの力がなくとも、国立孤児院での自立支援が存続し、発展していくということは、
ユイマールの国立孤児院での活動は、「釣りの仕方を教えてあげる」ことだったのではないかと感じています。

ボルマー所長は、「ユイマールとの活動の成果をモンゴル国内、世界に広げていきたい」とも、お話されていました。

独自にプログラムを発展させ、さらに、他の孤児院にまで貢献心をみせるボルマー所長と、国立孤児院の子ども達。

この様な素晴らしい孤児院に関わらせていただいたことを、ユイマールのスタッフとして誇りに感じています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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